物理学では、変位、力、速度などは大きさと方向の両方を持つ。数学では、大きさと方向を持つ量をベクトル(vector)と呼ぶ。
ベクトルの幾何的表現と基本概念
我々は有向線分(directed line segment) を使ってベクトルを表す。有向線分には3つの要素がある:始点、方向、長さ。
- ベクトルの長さ: $\vec{AB}$ の大きさをベクトルの長さ(またはノルム)といい、$|\vec{AB}|$ と記す。
- 特殊なベクトル: 長さが0のベクトルをゼロベクトル ($\mathbf{0}$)。長さが1のベクトルを単位ベクトルと呼ぶ。
- 平行ベクトル: 方向が同じまたは逆の非ゼロベクトル。規定:$\mathbf{0}$ は任意のベクトルと平行である。
長さが等しく、方向が一致していれば、始点がどこにあっても、それらは等しいベクトルと呼ぶ。
$$\boldsymbol{a} = \boldsymbol{b} \iff |\boldsymbol{a}| = |\boldsymbol{b}| \text{ かつ方向が一致}$$
重要なポイント
ベクトルは自由である:長さが等しく、方向が一致していれば、それらは等しい。